30歳が目安に?サラリーマンのリアルな平均年収とは?
2017/11/28
あなたは自分の年収に満足していますか?
- 仕事と給料が割に合わない。
- 入社して何年経っても一向に給料が上がらない。
このようなことが続くと、若いうちはいいかもしれませんが、将来に対して不安になるばかりです。
特に、若手世代は給料に不満を持っている人が増えている傾向にあり、自分の年収が世間的にどの位置にあるのか気になることもありますよね。
周りと比べて自分の給料が低すぎるということになると、将来を考えて転職をするということもひとつの選択肢になるかもしれません。
若いからこそ転職がしやすいというのも事実。決断は迫られているかもしれません。
実際に転職をした人の理由は『人間関係が上手くいかない』ことと『会社の将来性・給与への不満』となっています。
では、現実的なところを垣間見るために、サラリーマンの平均年収に少し目を向けてみましょう。
記事の最後に僕の経験談も追記しましたので、収入に不満を感じてる方は是非目を通してみて下さい。
サラリーマンの平均年収は?
国税庁による平成25年のサラリーマンの平均年収データを参考にして、20代~60代までの全体的な平均年収を垣間見ていきましょう。
働き始めの20代の平均年収
男性333万円/女性260万円
20代といっても男性は20代前半と後半に大きな差があります。
20代前半は、社会人になったばかりなので平均は265万円程度と極端に少ないです。
しかし20代後半にもなると一気に371万円と急上昇します。仕事に慣れてきて一人前の社会人と認められた証拠とでもいえましょうか。
なお、20代後半の女性の平均は295万円です。
つまり平均年収は、20代後半あたりから大きな開きが出てくるポイントでもあると言えますね。
仕事に慣れてきた30歳。同僚との給与格差が加速し出す30代の平均年収は、男性461万円/女性296万円
30歳を超えると急激に年収が上がってくる傾向にあります。30歳~35歳の時点でのサラリーマンの平均年収は438万円となっています。
これは30歳と35歳にも開きがあり、30歳の年収は400万円というのがひとつの目安。
そして35歳~40歳となると499万円に急上昇。この頃になると仕事もベテランの域に入り、仕事が楽しくなってくる頃でもあります。
男性が30歳以上になると主任や係長、早い人であれば課長などの役職がついてきます。役職がついた段階で月収が5~10万円ぐらい跳ね上がる人も少なくありません。
仮に月給5万円も昇給したとすると、ボーナスも考慮すると年収で100万円近く上がることになります。逆に言えば、同僚であっても役職の有り無しで給与格差が大きくなるとも言えます。
それに比べ、女性は20代よりも36万円しか上がっていません。
これは、総合職が多い男性に比べて、事務職などの一般職の女性が多く、そして契約社員が多いということも理由とされています。主に職種による影響が大きいものと言えます。
また、転職を考え始めるのも20代後半~30代後半が一番多くなっています。
重役ポストも夢じゃない!40歳~45歳の平均年収は、男性568万円/女性290万円
サラリーマンの男性は40歳~45歳に伸び幅が大きく、平均年収にすると568万円。一生の内でも一番仕事が出来てそれなりの肩書を持つタイミングでもあります。
出世が早い人であれば部長や取締役に昇格する人も出てきています。
そういったことからも、30代の平均年収と比べると130万円という大きな差がつく理由が分かりますよね。
取締役などの重役ポストについた途端に年収が100万も200万も増加する人もいるようです。
年収がピークに達する45歳~50歳の平均年収は、男性638万円/女性292万円
45歳~50歳の平均年収は、この先の50代にかけてピークとなる傾向にあります。つまり50歳以降は年収が上がる見込みが少なく、そのまま一定の水準を維持することになります。
定年に向けて減少していく50歳~60歳の平均年収は、男性639万円/女性277万円
内訳は50代前半で649万円、50代後半が629万円となっています。50歳以降になると、定年に向けて徐々に平均年収が下がっていく傾向にあります。
年功序列とはいえ、定年まで年収が上がり続けることはほとんどありません。しかしそれでも全体的な水準はかなり高いと言わざるを得ません。
なかには、会社の早期退職勧告などで会社を辞め、第二の人生を歩み出す人もいます。
60歳以上の平均年収は二極化
会社の就業規則で定年退職が65歳だったとしても、60歳を迎えるとそこから先は嘱託や契約社員などの雇用契約に切り替わることが多いです。
それによって男女共に平均年収は下がる傾向にあり、50代の年収の20%~40%の減収になることが多いようです。
ただ、年収が徐々に落ち始める50代や60代であっても、天下りなどで役員などの重役ポストに就くことによって年収が大幅に増加するケースもあります。
重役ポストがある60代と、そうではない嘱託の60代では給与格差が二極化に。
そういう理由から、いつまでもそのポストにしがみつこうとする老害が社会問題に。
全世代男女サラリーマンの平均年収
サラリーマン全体の平均年収はざっと413万円で、平均年齢が45歳と言われています。
これは正社員に加え非正規雇用(派遣社員や契約社員)の男女も含めているので、男性の平均よりかなり少なくなっています。
問題なのはこちら。
男性正社員だけに絞るとその平均年収は527万円!
30代までの若手男性社員からしたら、『は?そんなに高いの?俺そんなに貰ってないけど…』という人がほとんどではないでしょうか?
なぜならこの527万円というのは、35歳~40歳の男性正社員平均年収よりもかなり高い水準だからです。
つまり、40代以降にあたる団塊世代・団塊ジュニア世代の平均年収が一気に高くなっているということです。
さらにはその人口も多く、この世代が平均年収を大きく吊り上げているのが現状です。
言い換えれば、平均年収は30代までの男性社員には全く参考になるものではないとも言えます。
さらに言えば、いまの若手男性社員が40代以降になったとしても、同等の年収には到底及ばない。
つまり、今の40代以降の世代が給料貰い過ぎなのです。
シニア世代に吊り上げられた平均年収ではなく、リアルな分布図の中央値を取ると、男性正社員で400万円前半となります。
ここまでをまとめると、平均年収は527万円と発表されていても、それは平均値でしかなく、年収400万円前半の人が一番多いのが現状であるということです。
サラリーマンのリアル
私がサラリーマンになって思うこと。
学生から社会人になって最初の数年間は学ぶことも多く、しばらくは勢いと世間知らずだけで乗りきれます。
でも、ある程度仕事に慣れて周りが見えるようになってくると、次第に、いい加減な企業体質に疑念を抱きます。
それに加え、入社時の給料からほとんど変わらずいつまでも低所得。
おまけに会社にとってマイナスでしかない老害上司のバカさ加減に嫌気もさしたり。
そんな環境の中、先も見えないまま一生働いて行くことに対する不安と疑問。
リアルな現実として、ただただ毎月の生活費をまかなうためだけに働いている社畜。
時間だけが惰性で過ぎて行く日々。
「この会社なら信頼できる、一生を捧げたい」「この上司の元だから頑張りたい」というものが一切見えず。
このように、自分の人生に思い描く「価値」とは真逆の方向性を歩み続けている人も多いのではないでしょうか。
そんなことが分かりつつもその会社にぶら下がっているほど無駄な時間はありません。何とか軌道修正したい、前進したい。どうでもいいストレスから解放されたい。
多くの人は転職を考えますが、転職先でも同じような環境、もっと悪い環境、年収が下がってしまったら…などと考えてしまい、結局何も行動できないなんてことも少なくありません。
実際、取引先や周囲の人間を見ていると、自分のキャリアで転職できるような会社はどこも似たり寄ったりの環境なのは容易に想像つきます。
ダメな会社はダメな人の集まり、良い会社はレベルの高い人の集まり。所詮同じコミュニティには同じ属性の人が集まるわけです。
良い会社に転職したい…と計画しても、そもそも中途採用自体がない。あったとしても倍率がハンパないし、余程のキャリアを持った人じゃないと到底無理。
中小零細から優良大企業への転職、かなり現実的ではありません。
今思えば「やっぱ、学生の時の就活で出来るだけ良い会社に入社するのが吉だった」という結論に。悲しいけどこれが紛れもないリアル。
ただ、個人的に思うことは、例えば年収もそうですが、現状に不満を感じているのに何もしないで愚痴を垂れ流しているよりは、ダメ元でも何か行動に移してみる人生のが精神衛生上良いような気がします。
何でも人任せで自発的に行動ができない人、リスクを負おうとしない人は、現状を何ひとつ変えられません。
まとめ
最後は余談でしたが、イメージしていた収入と比べてどうでしたか?個人的に思うのは、40代以降ばかりが高給取りとなっているのが気になります。
これからの若手社員がまったく報われていない、『世代間格差』が激しすぎるのが問題なんじゃないかということです。
団塊・団塊ジュニア世代という、人口が多い世代の給与水準が圧倒的に高いため、収入の二極化、その煽りが全て若手世代になっているということです。
やっている仕事は大して変わらないのに、給料が全然違う。
会社全体の平均年収は高くても、それは50代や60代ばかりが高収入で若者世代は低賃金。
これはまさに、終身雇用制度と年功序列がもたらした弊害としか言いようがありません。
いま、同一労働同一賃金の政策が言われていますが、昔から年功序列で給料格差があったこの日本において、これが簡単に是正されるとは思えません。
世代間所得格差、そして貧富の二極化。
残念ながらこれが現状で、今後も老害社会が加速する一方なのです。
ただ一方で、最近は古い体質の企業が経営不振によって淘汰されつつあるという側面もあるので、そういったことも考慮して転職先を探すのもひとつかもしれませんね。
いつか来るかもしれないその時のために、普段から自分磨きに力を入れておくことも大切です。